いちょうブログBLOG

下剤の使い方 間違っていませんか?

はせがわクリニック院長 長谷川俊之です。
開院して半年以上が経過して、胃カメラ・大腸カメラの延べ人数は600名を超えました。
ホームページを見られて受診される方が多いですが、少しずつ口コミで来られる方も増えつつあります。
当院では、検査後すぐに内視鏡画像を一緒に見ながら、症状や内視鏡所見に対して治療方針を話し合っていきます。
 
今回は、下剤について少しお話をしたいと思います。
ここ最近は便秘に対する下剤も次々と新しい開発されています。
数年までは、センナや大黄を代表とする腸管を刺激して出させる刺激性下剤や
酸化マグネシウムを代表とする便を柔らかくする緩下剤が中心でした。
 
ただ、以前までのお薬にはそれぞれの問題点があります。
まず刺激性下剤は、もし毎日使用する様な間違った使い方をすると
徐々に薬は効きにくくなり、長期間に渡ると大腸メラノーシス(大腸黒皮症)になります。(下図参照)
メラノーシスになると腸の動きは更に悪くなり便秘がひどくなります。
 
また、便を柔らかくする酸化マグネシウムは、腎臓の機能が悪い方が飲むと
血中のマグネシウム濃度を高めて、悪心などの様々な副作用を来してしまいます。
 
今回、新しく販売が開始されたモビコール(EAファーマ)は
酸化マグネシウム製剤の様に電解質異常を来すことなく便を柔らかくして
快適な排便を目指していくことが出来るお薬です。
それぞれの便秘の症状に合わせて、お薬を一緒に考えていきましょう。
 
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